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パッティングの基本

パッティングの基本と力学の関連


自由度:(DOF)   ( Degree of Freedom )

力学では、自由度(DOF)とはシステムもしくは身体の向きが移動か、変形が完全に特定される回転や、もしくは独立した動きのセットを言います。堅固な身体では6つの自由度があります。

パッティングストロークでは、私たちの身体には多くの動くパーツ(箇所)があり、堅固なシステムにするために、それらを一つに固定する必要があります。

私たちは両肩、両腕、両手首、そして両手が堅固なシステムのパーツとしてとらえ、そのシステムにパターをつけます。システムのそれぞれのパーツは個別に動くことが出来ますが、それによりパターヘッドの向きやパターの位置を変えることになります。両肩、両腕、両手首と両手を身体が左右にスウェーしていると同じように使うことで少なくとも6つの動きが出来ます。

パッティングストロークで出来る最も重要な動きを自由度と呼び下記します。

自由度

1.パターヘッドの左右への動き(ストロークする方向に対し)

2.パターヘッドの前後への動き(身体に遠く、近くの動き)

3.パターヘッドの上下への動き(グリーン面との距離)

4.手首の回転によるフェース向きの開閉

5.静的な軸を中心としたスウィングの弧、わかりやすく表現すると背骨の軸で肩の中央を中心として-パター、手首、両腕と肩を-一体にして回転することです。

6.手首の折れは二つ目のテコを作ります。

それぞれの自由度はそれぞれに関係するエラーを持っています。例えばパッティングストローク中に手首を折ったら-パットの距離にもよりますが-本来のスウィングの回転の中心すなわち両肩の間の背骨に追加された手首の回転の支点を同調させようとして起こるエラーが発生します。

パッティングストロークの目的はパターヘッドを特定の場所に、特定の方向で、変化するのは必要なボールスピードで一定の方向に出るようにするヘッドスピードで動かすことです。

この目的を私たちがいろいろな動き(自由度)を減らすことや、無くすことが出来れば、自由度が起因して起こるいろいろなエラーを減らし、無くすとことが出来るのでより安定したストロークを生むことが出来るようになります。


基本   (Fundamentals)

パッティングの基本:これらの基本はそれぞれを順序だてて作成しているので、パッティングの12の基本を教えるときは生徒さんへ下記した順番で教えてください。しかし、このセクションでは順番通りではなく、それぞれがどのように自由度で関係し、どのようにストロークの運動学に効果をもたらすかを検証していきます。

1. 観察             (Diagnostics)

2. パターフィッティング     (Putter Fitting)

3. グリップ           (Grip)

4. ボールポジション       (Ball Position)

5. セットアップとアライメント  (Set-up and Alignment)

6. 固めてゆする         (Lock and Rock)

7. スウィングプレーン      (Swing Plane)

8. リズム            (Rhythm)

9. 眼の動き(周辺視野)     (Eye Movement Peripheral Vision)

10. プリショット ルーティーン  (Pre-Shot Routine)

11. グリーンの読み        (Green Reading)

12. プラクティス ドリル     (Practice Drills)


関連付け  (The Links)

パッティングストロークでの自由度とは何か、またどのようにそれぞれが関係するエラーを持っているかを知ることは重要です。パッティングの基本は、ある自由度による影響を少なくすることでその自由度が関係するエラーを減少させるために作られました。これにより、安定したパッティングストロークをつくり、エラーの原因を減らす目的を満たすことが出来ます。

私たちが何を達成しようとしているのかは、自然な動作を妨げる外力がない、可能な限りエラーを無くした、身体が自然なパッティングストロークが出来るようにすることです。達成への最短の道のりを探しましょう。

一度に一つずつ基本を取り上げていきましょう-順番にする必要はありません-ブロックを積み上げていくように基本を利用し、それぞれが相乗的に私たちの目標を効果的に満たすのを見ましょう。

私たちはパターヘッドが垂直面でも水平面にも理想的な軌道に沿ってスムーズでリズミカルなストロークで、そしてインパクトに正しい向きで向かえば、いつも同じ結果であることを知っています。パッティングにおいてはクラブヘッドのスピードがコンディションによって違ってきますが、これは基本の一つを変化させることの結果ではなく、スウィングの振り幅によるスピードの変化であって、その他は全く同じです。

第一に生徒さんに正しい長さのパターを調整する必要があります。調整することで、生徒さんの”システム”(両肩、両腕、両手首、両手、そしてパター)が一つのユニットのようにプレーンに沿って、もしくはプレーンに平行に動くことで、生徒さん独自の

プレーンを見つけやすくなります。

多くのプロの分析の結果、ストロークで推奨される運動学に基づいていることを詳細に述べていきましょう。

パターフィッティング:第2の基本 Putter Fitting: fundamental number TWO

正しい長さのパターは多くの潜在的なエラーの原因を除きます。そして楽な姿勢と安定したボール位置を保つのに役立ちます。加えて、両目がボールの真上にくるようにもなります。

垂直のプレーン上に、目標線、ボール、そして両目がセットされることで、そして延長線上の視覚的な目標、ピンフラッグや街灯、樹木などにパターの向きをセットするのが易しくなります、

正しくフィットされたパターは好ましいスウィングプレーンをもたらし、楽なそして筋肉がリラックスした、よりリズミカルなストロークももたらします。

正しい長さのパターと生徒さんの体型、姿勢が、スウィングの回転中心を基に、回転中心と両目-ボールの真上-そしてアドレス時のパターヘッドからの両目の高さによって正しいスウィングプレーンを指令します。

スウィングプレーン:第7の基本 Swing Plane: fundamental number SEVEN

上記したように、パターフィッティングをもとにスウィングプレーンは生徒さんの通常のアドレスで推奨される、でも楽な姿勢でのポジションでの特定の数値から導かれます。

この姿勢は、両目がボールの真上で、両腕は比較的まっすぐ下におろした状態で、腰が約45度前傾した状態です(言いかえれば、胴体が垂直から約45度前傾している)。頸椎は約10度水平から上に傾斜していています。(下図参照)


スケッチ 1:代表的な183cm、男性の姿勢

頸椎の10度の傾斜は重要ではありませんが、普通です。この姿勢のポジションで、両目とスウィング回転の中心(両肩の中心)までの距離は183cmの男性で約23cmです。両目の位置はパターヘッドの真上で約130cmになります。

パターヘッドは次の3か所を含んだプレーンに沿ってスウィングされます、パターヘッドの中心、両肩の中心の回転中心、そして目標線(まっすぐのパットではカップ)です。

パターヘッドと両肩の回転中心は垂直に対しある角度を持ったプレーン上にあります、その角度は両目(ボールの真上)から両肩の中心にある回転中心までの距離(約23cmスケッチ1参照)と垂直面の距離、両目とボールまでの距離(約130cm スケッチ1参照)でのタンジェントで決まります。

上記のスケッチ1で示したように、プレーンは垂直から約10度傾きます。ゴルファーの体型は様々ですが、両目から回転中心までの距離はゴルファーの身長とかなり密接に関係します。ゴルファーの身長が低くなれば、同様に両目とボール、両目と回転中心の距離は短くなります。この理由から、タンジェント(スウィングプレーン)はプラスマイナス1度内で収まります。

パターヘッドとフルシステム(両肩、両腕、両手首、両手、そしてパター)はパッティングストローク中、ストロークの回転中心とパターヘッドによってつくられたプレーンに沿って、または平行にスウィングされなければなりません。

両手首がこのプレーンに沿ってスウィングしている間、回転したり、折れたりしなければボールへのインパクトへの軌道やフェースの向きが安定します。両手首がパターシャフトとの位置関係を保ち、両腕がストローク中通してプレーンとの関係で回転しなければ、LOCK and ROCK と呼びます。


ロックアンドロック   Lock and Rock: Fundamental number SIX

両手首を折らず、もしくは両肩と両腕の角度を変えないことはとても重要です、それはすべてのシステムが一つのユニットになっているからです。その理由は、システムのどこかの関節(継ぎ手)が壊れたら-自由になったら-他の全てのシステムと、この自由になった箇所を同調させることはとても難しく、ひいてはエラーの原因の可能性につながります。

Lock and Rockのシステムのコンセプトは両腕や他の部分と連携した時回転しやすい両手の保持を助けることです。両手はプレーン上との関係では回転しませんが、水平面との関係ではパターヘッドはターゲットラインとの関係では弧を描きますので、テイクバックではオープン、フォロースルーではクローズとなります。

リズム       Rhythm: Fundamental number EIGHT

一定のリズムのスウィングの振り幅が違うだけで-ヘッドスピードの違いを生みます-距離の違うパットで力を加える必要はないのです。パッティングストロークは振り子のようなストロークと言われますが、良いリズムを生むことを助けてはくれますが、実際は本当の振り子とは違います。その理由は、振り子は特定の繰り返し周期と同期して振れているからです。

振り子のスピードはトップでゼロ、もしくはスタートから振り子が行ったり来たりする孤の反対側でゼロになります。振り子のおもりは下降率に伴い最低点に向けて加速し、弧の最低点で最高速になります。ここから振り子のおもりは振り子の振り幅の半分、反対側の位置まで減速しながら進みます、その後はこの過程を一定の周期またはリズムで繰り返します。

しかし、パッティングストロークは軌道の最低点から、停止した状態よりスタートして、バックストロークの終わり、もしくは最高点に届くまでほぼ一定の加速を続けながら加速しなければなりません。この最高点では、システムの-パター、両腕、両手など-慣性と重力の影響力による、固有の周期が役目を引き受けます。これは、振り子が持っている特性に近似する同じような周期です。これが、パッティングストローク中、私たちが保とうとしているリズム、またはそれにとても近いものです。

この固有周期と私たちのストロークの、ややパッティングストロークが速いが、違いは小さいものです。研究データが良いパッティングストロークではパターヘッドはダウンスウィングが始まると同時に一定に加速し、インパクトで最高速に達すると表しています。この現象が起こるには、スウィングのプレーン上で小さな前方(目標)に向けた力が加わっていることが必要です。

生徒さんに正しいリズムを身につけるようにするためには、ダウンスウィング中に力を加えるように指示しない方が良いと思います。事実、そして多くの場合、ダウンスウィングで力を加えないように指示したほうが、自然に身につけるようになります。それにより、インパクトに向かって一定の加速度を持つ結果になります。

生徒さんとこの力について話すことは得策ではありません、生徒さんを困惑させるだけです。生徒さんが優秀なゴルファーであっても、生徒さんには力を加えるように指示しないで、自然に出来るようにした方が良い結果を生みます。多くのゴルファーはボールを打たなければと信じて、それ故過大な力を加えています、そのことでリズムが変わり、加速が一定からより速い加速になります。これは悪いリズムにつながる、普通に起きる問題です。すべてのゴルファーにとって、良いリズムを身につける一番良い方法は、振り子が明確なスウィングプレーンで振れている状況を思い起こすことです。

パターフィッティング、スウィングプレーン、ロックアンドロック、そして適切なリズムを通して私たちは自由度の影響を最小にすることで、スウィングのメカニクスに潜在するエラーの原因を減少してきました。これから正しい方向にボールが出るように身体の向きについて勉強しなければなりません。

アライメントとボールポジション (Alignment and Ball Position: fundamental FOUR and FIVE)

身体はスウィングプレーンに対して正しい角度で正対するのが望ましいです。正しく向くことによりアドレスとインパクト時の正しいクラブヘッドの向き(フェース角度)を生みます。スウィングプレーンが明確であれば、そして向きがターゲットラインに正対していてクラブフェースがボールの後ろにアドレス出来、この向きをスウィング中保つことが出来れば、ボールは目標線に沿って進みます。

いくつかの理由でゴルファーはアドレスした後に何かを変化させる次のような習性があります、フェース角度を変えることになる両手のわずかな回転やフォーワードプレス

がバックスウィングに持ち越され、インパクトまでその状態を保ちます、これらはアライメントかボールポジションをわずかに修正することで改善されます。

最も重要なことはアドレスの時にアライメントに少しのエラーがあったとしても、インパクトでのクラブフェースが正しい角度であることです。

注意:   NOTE:

他の基本;観察(1)、グリップ(3)、眼の動き(9)プリショット ルーティーン(10)、グリーンの読み(11)練習ドリル(12)、これらは自由度やストロークの運動学的に直接影響をする項目ではないのでパッティングの基本と力学の関連では扱いませんでした。



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